さわやか法話 33 「1%の才能と99%の汗」

  オリンピック発祥の地、アテネでの祭典に臨んだ日本選手団本隊の面々が31日に帰って来ました。今回の各競技の選手達の活躍は目覚ましいものがありました。深夜にもかかわらず、テレビの前で一喜一憂していたのは私ばかりでなく、皆さんも同じであったろうと思います。輝かしい結果、又不本意な結果になってしまったなど、その選手の涙のなかには日々の涙のにじむような努力と汗との葛藤があったことは、私たち応援する側にも手に取るように察しられます。『天才とは1%の才能と99%の汗のことである』とは、かのエジソンの言葉です。エジソンの言う、99%の汗とは、勝ち負け、あるいは成功、不成功にばかりとらわれないでそれに向けてどう努力し、精進したかということが大切だということでしょうか。そこでこんなお話しがあります。
 「山火事が起きた。ゴウゴウ渦巻く大火を見て、鳥も獣も一目散に逃げた。その中で只1羽の小鳥が、その山火事を消そうとして、必死になって自分の羽を谷川の水に浸しては、大火の上に行って、羽に浸した雫をはらった。そんな努力はくたびれもうけでなんの役にもたたないと他の鳥たちはその愚をあざ笑ったが、その小鳥は一途にやり続けた。小鳥にできることはそれしかなかったからだ。・・・天の神はこの小鳥の心に感じ、大雨を降らせて火を消したという」

世界に覇を競った祭典を見ながら、私の綴った、オリンピック讃歌でありました。