さわやか法話8  ”盆供養”

 梅雨も明け、夏も本番となり、寺ではお盆 や施食会の準備で急に忙しくなります。 毎年めぐり来るお盆ですが、今から心の準備をして、今年は一味違った思いのこもったお盆にしてみませんか。
 「盆はうれしや別れた人がはれてこの世に会いに来る」 例年、寺では盆供養の大事な行事として、施食会の法要を営んでおります。昔より施食会へ参り法話説法を聞き、ふるまいのお斉に合い、お塔婆をいただいて帰るというのがご先祖の御霊を迎え、供養のまことを捧げる尊い風習であったと言われます。施食会の供養について、「この修行によって、亡き父母の苦労や徳にお報いし、生ける者は寿が無窮でありますように、亡き者はやすらかな安養の境に生ずる」と説かれています。
 報恩のつとめはたした悦びは、必ずお家の幸の泉となるでしょう。”報恩のつとめ果たした悦び”、何とも言えぬ安らぎこそ、一家の繁栄の礎であり、円満な家庭を築く大きな原動力であるとか、この盆の時節にこそ固く思い定めて欲しいのです。